『パーフェクトな相棒』洸

パーフェクトな相棒 (キャラ文庫)

　広島旅行の前日にゲットして旅行に連れて行った本。
　洸さんの小説はどれも好きだけど、海外警察ものはとくに好き。元々刑事ドラマが好きで、BLでも時々そういうのが欲しくなる。洸さんのは読みやすいし、萌えプラス話の面白さもあって、刑事はダンスが踊れない (キャラ文庫)とか黒猫はキスが好き (キャラ文庫)とか深く静かに潜れ (キャラ文庫)とか、既刊もしょっちゅう読み返す。不満があるとすれば著者名検索が面倒なことか……。
　この本はタイトルの通り、刑事物の基本ともいえるバディもの。やっぱりバディ萌えは原点であり永久に不滅だ、と思う。話のきっかけとしてケンがチンピラに暴行されるのがちょっと痛いけど、そのシーン自体は乾いた描写なので、それほど私にはダメージにならなくてよかった。
　2人が関係を持った時点で、マイクには一応下心も恋心もないというのが、ちょっと珍しいかも。でもお互いに好意を持っていて信頼し合っているので、きっかけさえあればあとは落ちるだけ。もうちょっとそのへんねちっこく書いてくれてもよかったけど。いきなり恋に落ちるでもなく、一方に引きずられるのでもなく、戸惑いながらも相手に落ちていくのがよかった。
　余談ながら、黒幕が初っ端から怪しすぎるという点もいかにも刑事ドラマっぽくて(笑)、楽しめた。ぜひまたこのジャンルで書いてほしい。その時はまた早売り買いに走るから。